集団塾と個別指導塾はどっちがいい?違い・値段・向いている子を学年別に解説

集団塾と個別指導塾はどっちがいい?違い・値段・向いている子を学年別に解説

塾を探し始めると、最初に迷うのが「集団塾と個別指導塾のどっちに通わせるか」という選択です。同じ学年の仲間と一緒に学ぶ集団塾と、講師が一人ひとりに合わせて教える個別指導塾では、授業の進め方も月謝の水準も大きく違います。

どちらが正解というわけではなく、子どもの性格や学力、通う目的によって合う塾の形は変わるでしょう。友だちが通っているから、家から近いからという理由だけで決めると、入塾してから「授業についていけない」「思ったより費用がかかる」と悩むことにもなりかねません。

この記事では、集団塾と個別指導塾の違いやメリット・デメリット、向いている子の特徴、値段の差を分かりやすく解説。小学生・中学生・高校生の学年別、目的別の選び方や、通塾が難しい場合のオンライン塾という選択肢も紹介しているので、塾選びの参考にしてください。

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目次

集団塾と個別指導塾の違いとは?授業の進め方と特徴を比較

集団塾と個別指導塾の授業の進め方と特徴の違い

集団塾と個別指導塾のいちばん大きな違いは、講師1人が受け持つ生徒の人数と、それによって決まる授業の進め方です。集団塾は学校の教室のように、同じ学年や学力の生徒がクラス単位で集まり、講師の授業を一緒に受ける形が一般的でしょう。

一方で個別指導塾は、講師1人が1対1や1対2などの少人数を受け持ち、一人ひとりの理解度に合わせて教える形をとります。同じ「塾」でも、質問のしやすさやカリキュラムの決め方、通う曜日の自由度、月謝の水準まで、違いは多岐にわたるもの。主な違いを表にまとめると、以下の通り。

スクロールできます
比べる項目集団塾個別指導塾
授業の形講師1人がクラスの生徒に一斉に教える講師1人が1対1・1対2などの少人数に教える
授業の進み方塾のカリキュラムどおりに進む理解度に合わせて調整できる
質問のしやすさ授業後や質問の時間に自分から聞く授業中にその場で聞きやすい
通う曜日・時間クラスごとに決まっている家庭の希望に合わせて選びやすい
月謝の水準抑えやすい高くなりやすい
向いている目的受験対策・先取り学習苦手克服・定期テスト対策

表のとおり、どちらかが一方的に優れているわけではなく、それぞれに得意なことと苦手なことがあります。大切なのは、塾の形の違いを知ったうえで、子どもの性格や目的に合うほうを選ぶことです。違いを細かく見ると、次のようなポイントに分けられるでしょう。

それぞれのポイントを順に解説します。

集団塾は同じ学年の仲間とカリキュラムに沿って一緒に学ぶ

集団塾では、学年や学力ごとに分かれたクラスで、講師がホワイトボードなどを使って授業を進めます。教える内容と進むペースは塾のカリキュラムで決まっていて、受験日から逆算して1年間の計画が組まれているのが特徴でしょう。

また、多くの集団塾では定期的に塾内テストや模試があり、その結果でクラスが入れ替わる仕組みを取り入れています。同じ目標を持つ仲間の成績が見えるため、「負けたくない」という気持ちが勉強の原動力になる子も多いはず。

ただし、授業は全員に向けて進むので、1人がつまずいても待ってもらえるとは限りません。分からない所は授業の後に講師へ質問するか、家で復習して取り戻す力が求められるでしょう。

集団塾は「授業を聞いて、自分で消化できる子」ほど効果を感じやすい形といえます。反対に、聞くだけで手いっぱいになる子は、宿題や復習が追いつかず苦しくなることもあるため、入塾前に授業の速さを体験で確かめておくと安心。

個別指導塾は講師が生徒一人ひとりの理解度に合わせて教える

個別指導塾は、講師1人が1対1や1対2などの少人数を受け持ち、生徒ごとに授業の内容を決める形の塾です。入塾時に学校の教科書や成績、苦手な単元を確かめ、その子に合わせたカリキュラムを作るのが一般的でしょう。

例えば、中学2年生でも1年生の方程式が分かっていなければ、そこまでさかのぼって教え直してもらえます。反対に、得意な科目は学校より先の内容に進むといった使い方もできるもの。学校の進み方やテストの日程に合わせて、その週に教わる内容を変えられる塾も多いでしょう。

また、仕切りのある席で講師が隣に座るため、つまずいた所をその場で見つけてもらいやすい点も特徴の1つ。ただし、1対2や1対3の形では、講師がほかの生徒を見ている間は自分で問題を解く時間になります。

授業のすべてが説明を受ける時間ではないと知っておきましょう。授業が1対1か1対2かは、入塾前のパンフレットや面談で確かめられるはず。

質問のしやすさと授業が進むペースにいちばん大きな違いがある

質問のしやすさと授業が進むペースの違いの図解(集団塾は授業後に自分から聞き決まった日程で進む、個別指導塾はその場で聞けて理解を確かめて進む)

子どもにとって、集団塾と個別指導塾の差をもっとも感じやすいのは、質問のしやすさと授業のペースです。集団塾では授業中に手を挙げて聞くのは勇気がいるため、休み時間や授業後の質問の時間に、自分から講師のところへ行く必要があります。

一方で個別指導塾は講師との距離が近く、「ここが分からない」とその場で伝えやすい環境。説明を聞いて分からなければ、別の例を使って教え直してもらえるのも、少人数ならではでしょう。

また、授業のペースも大きく違います。集団塾は決まった日程で単元を進めるため、学校の進度より早いことも珍しくないもの。先に習っておけば学校の授業が復習になる半面、宿題と復習の時間を確保できないと、身につかないまま先へ進んでしまうでしょう。

個別指導塾は理解を確かめながら進めるぶん、受験までに全範囲を終える計画を講師と一緒に立てておくことが大切です。

通う曜日や時間の決まり方と教室の雰囲気にもはっきり差が出る

集団塾は、学年やクラスごとに授業の曜日と時間が決まっていて、自分で選ぶことはできません。部活動や習い事の予定がクラスの時間と重なると、通い続けるのが難しくなる場合もあるでしょう。

それに対して個別指導塾は、空いている講師の枠に合わせて曜日や時間を選べる塾が多く、学期ごとに予定を組み直せることもあります。大会前は回数を減らし、テスト前は増やすといった調整がしやすい点は、忙しい中学生や高校生にとって大きな利点。

また、教室の雰囲気にも違いがあります。集団塾は授業中の緊張感が高く、まわりの生徒の真剣な姿に刺激を受けやすい環境といえるでしょう。

個別指導塾は講師と話しながら進めるため、落ち着いて学べる半面、なれ合いにならないよう講師の質を見極めることも欠かせないポイント。教室の様子は授業中の時間帯に見学させてもらうと分かりやすいので、入塾前に1度は足を運んでみてください。

集団塾と個別指導塾のメリット・デメリット

集団塾と個別指導塾のメリット・デメリット

集団塾と個別指導塾には、それぞれに良い所と気をつけたい所があります。ここで大切なのは、メリット・デメリットを「どちらが上か」で比べるのではなく、わが子にとってどちらの弱点が小さいかで見ること。

例えば、集団塾の「授業についていけないと置いていかれる」という弱点は、学校の授業を理解できている子にとってはほとんど問題になりません。反対に、個別指導塾の「費用が高くなりやすい」という弱点も、苦手な1科目だけに絞って通えば負担を抑えられるでしょう。

同じ特徴でも、子どもの学力や性格、家庭の予算によって、メリットにもデメリットにもなるのが塾選びの難しい所です。費用や通いやすさといった家庭の事情も含めて、無理なく続けられる形かどうかを考えておきましょう。

それぞれの特徴を、子どもの今の様子と照らし合わせながら確かめてみてください。

まずは集団塾のメリットとデメリットから見ていきましょう。

集団塾のメリットは仲間と競い合えて受験の情報も集まること

集団塾の大きなメリットは、同じ目標を持つ仲間と一緒に学べることです。塾内テストの順位やクラスの昇格があると、「次はあの子に勝ちたい」という気持ちが自然と生まれ、家での勉強量が増える子も多いでしょう。ほかの生徒の質問や答えから、自分にない考え方に気づけるのも大勢で学ぶ良さ。

また、受験を見すえた集団塾は、志望校の出題の傾向や入試の情報を多く持っています。学校別の対策講座や模試、保護者向けの説明会が用意されていることもあり、受験までの流れをつかみやすいのも魅力の1つ。模試の結果でわが子の立ち位置を確かめられるので、志望校を決める材料にもなるでしょう。

さらに、講師1人が多くの生徒を教えるぶん、1人あたりの月謝は個別指導塾より抑えやすい傾向があります。5教科をまとめて受講しても費用が膨らみにくいため、全科目を受験に向けて底上げしたい家庭にとっては、費用の面でも選びやすい形といえるでしょう。

集団塾のデメリットは授業についていけないと取り残されること

集団塾のデメリットは、授業がクラス全体のペースで進むため、つまずいた生徒が取り残されやすいことです。1つの単元が分からないまま次の単元に進むと、その後の内容も理解しにくくなり、授業が「座っているだけ」の時間になってしまうこともあるでしょう。

また、大勢の前で手を挙げて質問するのが苦手な子は、分からない所をそのままにしがち。授業後に講師へ聞きに行ける子ならよいのですが、遠慮してしまう子にとっては集団塾の環境が負担になる場合もあります。

さらに、通う曜日と時間が決まっている点にも注意が必要。部活動や習い事で欠席が続くと、振替授業がない塾では遅れを自分で取り戻すしかありません。

入塾前に、欠席したときのフォロー(映像授業や補習など)があるかを確かめておくと安心でしょう。クラスの人数が多すぎると講師の目が届きにくくなるため、1クラスの人数も聞いておきたいポイント。

個別指導塾のメリットは苦手な単元や通う日を自由に選べること

個別指導塾のメリットは、学ぶ内容も通う日も、子どもに合わせて決められることです。苦手な単元だけを集中して教わったり、前の学年の内容まで戻って復習したりと、今の学力に合った所から始められます。その日の理解度を見て、次の授業で扱う内容を変えてもらえることもあるでしょう。

また、講師がすぐ隣で解き方を見ているため、計算ミスのくせや問題文の読み違いなど、本人も気づいていない弱点を見つけてもらいやすいもの。分かるまで質問できる安心感から、集団塾では手が止まっていた子が少しずつ自信を取り戻すケースもあるでしょう。

さらに、学校ごとの定期テストの範囲に合わせて授業の内容を変えられるのも、個別指導塾ならではの強み。通っている中学校の教科書やテスト範囲に合わせて対策できるため、内申点を上げたい中学生にとっては心強い存在といえます。

通う日も、曜日や時間を家庭の予定に合わせて選べる塾が多く、部活動や習い事で忙しい子でも続けやすいでしょう。

個別指導塾のデメリットは費用が高めで講師によって差が出ること

個別指導塾のデメリットは、講師1人が受け持つ生徒が少ないぶん、1コマあたりの料金が集団塾より高くなりやすいことです。苦手な科目が増えて受講するコマ数を増やすと、月謝が思った以上に膨らむこともあるでしょう。

また、個別指導塾の講師には大学生のアルバイトも多く、教え方や経験に差が出やすい点にも注意したい所。相性が合わないと感じたときに講師を替えてもらえるかは、入塾前に確かめておきたいポイントです。

加えて、まわりに競い合う仲間がいないため、緊張感が保ちにくい面もあります。雑談が増えたり、宿題をしなくても授業が進んでしまったりすると、通っているのに成績が伸びない状態になりかねないもの。

家での学習の様子を保護者が気にかけ、講師とこまめに連絡を取ることが大切でしょう。授業の報告書や面談で、何をどこまで進めたかを確かめられる塾を選ぶと、こうした心配も減らせるはず。

集団塾と個別指導塾はどっちが向いている?子どものタイプで判断

子どものタイプで判断する、集団塾と個別指導塾のどっちが向いているか

集団塾と個別指導塾のどっちが合うかは、子どもの性格、今の学力、塾に通う目的の3つで考えると判断しやすくなります。中でも見落とされやすいのが性格で、成績が同じくらいの子でも、競争で燃えるタイプか、じっくり考えたいタイプかで合う環境は正反対になるでしょう。

学力の面では、学校の授業をどのくらい理解できているかが目安。授業に問題なくついていけている子は集団塾でさらに上を目指しやすく、前の学年の内容でつまずいている子は、個別指導塾で戻って学び直すほうが近道になることもあります。

また、通う目的が受験対策なのか、定期テスト対策なのか、苦手科目の克服なのかによっても選ぶ形は変わるもの。性格・学力・目的の3つを並べて、どちらに当てはまる項目が多いかを見ると、迷いが小さくなるはずです。子どものタイプ別の目安は、以下の通り。

どちらとも決めきれない場合の考え方も、最後に紹介します。

競争が励みになり自分から質問できる子は集団塾が向いている

集団塾が向いているのは、まわりの頑張りを見て「自分もやろう」と思える子です。テストの順位が出たり、成績でクラスが分かれたりする環境を、プレッシャーではなく励みとして受け止められる子は、集団塾で力を伸ばしやすいでしょう。

また、分からない所を自分から講師に聞きに行ける子も集団塾向き。授業中に全部を理解できなくても、授業後の質問や家での復習で取り戻せるなら、集団塾の速いペースは大きな問題になりません。まわりの生徒の質問を聞くことも、自分の理解を確かめるきっかけになるでしょう。

学校の授業を理解できていて、もう一段上の学力を目指したい子にも集団塾は合っています。先取りで学びたい、難しい問題に挑戦したいという気持ちがあれば、同じレベルの仲間がいるクラスで刺激を受けながら学べるはず。塾内テストの結果を見て、自分で次の目標を立てられるかも1つの目安になるでしょう。

質問が苦手で前の学年の内容でつまずいている子は個別指導塾向き

大勢の前で質問するのが苦手な子や、分からないと手が止まってしまう子は、個別指導塾のほうが力を発揮しやすいでしょう。講師がすぐ隣にいれば、小さな「分からない」もその場で伝えられ、つまずきをためこまずに済みます。自分から言い出せない子も、講師から声をかけてもらえれば話しやすくなるもの。

また、前の学年の内容でつまずいている場合も個別指導塾がおすすめ。例えば中学数学の文字式が苦手な原因が、小学校の分数や割合にあることも珍しくありません。集団塾は今の学年の授業を進めるため、さかのぼって教え直す時間をとるのは難しいもの。

自分のペースで考えたい子や、人見知りで新しい環境になじむのに時間がかかる子にも、個別指導塾は合っています。まずは個別指導塾で学習の習慣と自信をつけ、成績が安定してから集団塾に移るという順番で考える家庭もあるでしょう。

部活や習い事で通える曜日が限られる子は個別指導塾が合う

部活動や習い事が忙しく、決まった曜日に通うのが難しい子には、個別指導塾が合いやすいでしょう。個別指導塾の多くは曜日や時間を家庭の希望に合わせて決められるため、平日は部活動の後の遅い時間に、土日は午前中にといった通い方もできます。

特に中学生や高校生は、大会や発表会の前に練習が増え、塾に通う時間が取れない時期が出てくるもの。集団塾ではクラスの日程が決まっているため、欠席が続くと授業の遅れを自分で取り戻さなければなりません。個別指導塾なら、忙しい時期は回数を減らし、落ち着いたら増やすといった調整がしやすいはず。

ただし、集団塾にも曜日の違うクラスを選べる塾や、欠席した授業を映像で見られる塾があります。部活動を理由に集団塾をあきらめる前に、近くの塾の時間割や振替の仕組みを確かめてみるのもよいでしょう。体験の申し込みのときに部活動の予定を伝えると、通い方を提案してもらえることもあります。

迷ったら両方の体験授業を受けて子どもの様子で決めるのが確実

迷ったときに体験授業で決める流れ(両方を体験、子どもに聞く、保護者が確認、様子で決める)

集団塾と個別指導塾のどっちがよいか迷ったら、両方の体験授業を受けてから決めるのが確実です。無料の体験授業や説明会を用意している塾は多いので、できれば同じ科目・同じ単元で受け比べると違いが分かりやすいでしょう。

体験の後は「楽しかった?」と聞くだけでなく、「どこが分かった?」「質問できた?」と具体的に聞いてみましょう。子どもの言葉から、授業を理解できたか、講師との相性がどうかが見えてくるはず。うまく答えられないときは、授業が難しすぎたか、説明が合っていなかったのかもしれません。

また、保護者は教室の雰囲気や自習室の使いやすさ、テスト前の対策の内容、年間の費用の総額も確かめておきたい所。パンフレットだけでは分からない点も多いので、気になることは体験の日にまとめて質問しておくのがおすすめ。

入塾後に合わないと感じたら、まずは講師に相談し、それでも改善しなければ塾の形そのものを見直すことも考えてみてください。

集団塾と個別指導塾の値段の違いは?費用の差と比べ方

集団塾と個別指導塾の値段の違いと費用の比べ方

塾選びで多くの家庭が気になるのが、集団塾と個別指導塾の値段の違いです。一般に、講師1人が多くの生徒を教える集団塾より、少人数を受け持つ個別指導塾のほうが、同じ授業時間あたりの料金は高くなりやすい傾向があります。

まずは、家庭が塾などにかけている費用の全体像をつかんでおきましょう。文部科学省の調査によると、学習塾や家庭教師、自宅学習などにかかる「補助学習費」の1年間の平均額は以下の通り。

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学校の種類公立私立
小学校11.2万円36.6万円
中学校27.2万円23.7万円
高校(全日制)20.1万円23.8万円

学校外活動費を見ると、公立・私立小学校ともに、「補助学習費」(自宅学習や学習塾・家庭教師などの経費)の支出が最も多い。

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」

この金額は塾に通っていない子どもも含めた平均のため、通塾している家庭ではこれより高くなる場合もあるでしょう。公立中学校では補助学習費が1年間で27.2万円と、小学校や高校より多い点からは、高校受験を控えた時期に塾などへの支出が増えやすいことがうかがえます。

集団塾と個別指導塾の費用の差は、塾の形だけでなく、受講する科目の数や通う回数、季節講習によっても変わるもの。値段の差を見るときのポイントは、次の4つ。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

個別指導塾が割高なのは講師1人が教える生徒の数が少ないから

塾の授業料は、講師の人件費などを受講する生徒で分け合う形で決まるのが基本です。集団塾では1人の講師が大勢の生徒に教えるため、生徒1人あたりの負担は小さくなります。

一方で個別指導塾は、講師1人が見る生徒が少人数に限られるため、1人あたりの料金はどうしても高くなりがち。同じ1科目・同じ時間で比べると、集団塾より個別指導塾のほうが高い料金の塾が多いでしょう。教える講師がプロか大学生かで料金を分けている塾もあるはず。

ただし、受講する科目の数によって総額の差は変わります。集団塾は5教科のセットでの受講が基本の塾も多いのに対し、個別指導塾は必要な科目だけを選べるもの。

苦手な1〜2科目だけを個別指導で受けると、集団塾で全科目を受けるより月謝が近くなることもあるため、受講する科目の数をそろえて比べることが大切です。料金表の「1コマあたり」の金額と「月額」が混ざっていないかにも注意しましょう。

月謝だけでなく入会金や教材費と季節講習の費用も合わせて比べる

塾の費用を比べるときは、毎月の授業料だけでなく、1年間に払う総額で考えるのが基本。多くの塾では、月謝のほかに入会金、教材費、施設の管理費、模試の受験料などが別にかかります。

中でも金額が大きくなりやすいのが、春・夏・冬の季節講習の費用。集団塾は受験学年になると講習や特訓講座への参加が前提になっていることが多く、個別指導塾も講習の期間はコマ数を増やすよう勧められることがあるでしょう。

パンフレットの月謝が安く見えても、年間の総額では差が小さくなったり、逆転したりすることも珍しくないもの。入塾前に「1年間でいくらかかるか」の見積もりを出してもらい、季節講習が自由参加か必須かもあわせて確かめておきましょう。

兄弟割引や、入会金が無料になるキャンペーンがあるかも聞いておくと安心です。塾の費用は学年が上がるほど増えやすいため、受験学年までの数年分を見通しておくと、家計の計画も立てやすくなるでしょう。

個別指導塾は1対1か1対2かの指導の形で料金が大きく変わる

同じ個別指導塾でも、講師1人が何人の生徒を受け持つかによって料金は大きく変わります。講師と生徒が1対1のマンツーマンは最も手厚い反面、料金も高め。1対2や1対3の形は、講師が生徒の間を行き来しながら教えるぶん、マンツーマンより料金が抑えられているのが一般的でしょう。

どちらを選ぶかは、子どもの学習のしかたで考えるのがおすすめです。説明を聞いて解き方が分かれば自分で問題を進められる子なら、1対2の形でも十分に効果が見込めます。講師が隣の生徒にかかりきりにならないかは、体験授業で確かめておくと安心でしょう。

反対に、1人で問題に向かうと手が止まってしまう子や、学ぶ内容を大きくさかのぼる必要がある子は、マンツーマンのほうが向いているでしょう。マンツーマンで教わる方法には家庭教師もあり、塾と比べてみると予算に合った方法が見つかるはず。

契約前に途中でやめるときの決まりを確かめておくと安心

塾に通い始めてから「やはり合わなかった」と感じることもあるため、契約の前に途中でやめるときの決まりを確かめておくと安心です。特に個別指導塾では、数か月分の授業をまとめて申し込む契約もあり、払った費用がどう戻るのかは気になる所でしょう。

学習塾の契約のうち、期間が2か月を超え、金額が5万円を超えるものは、特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたります。この場合、クーリング・オフの期間が過ぎた後でも中途解約ができると、消費者庁は案内しているもの。

クーリング・オフ期間の経過後においても、将来に向かって特定継続的役務提供等契約(関連商品の販売契約を含む)を解除(中途解約)することができます。

消費者庁「特定商取引法ガイド」

ただし、解約したときに戻る金額の計算方法や、教材費の扱いは塾によって違います。月ごとに払うのか、数か月分をまとめて払うのかでも、やめるときの手続きが変わることがあるでしょう。

入塾の手続きの前に契約書や規約に目を通し、分からない点は塾に質問しておきましょう。

学年・目的別に見る集団塾と個別指導塾の選び方

学年・目的別に見る集団塾と個別指導塾の選び方

集団塾と個別指導塾のどっちが合うかは、学年や通う目的によっても変わります。小学生なら中学受験をするかどうか、中学生なら定期テストと高校受験のどちらを重視するか、高校生なら志望大学のレベルと苦手科目の数が、大きな分かれ目になるでしょう。

また、どちらか一方に決めなければいけないわけではありません。得意科目は集団塾で受験対策を進め、苦手な科目だけ個別指導で補う併用という方法や、通塾の負担が大きい家庭なら自宅で受けられるオンライン塾という選択肢もあります。

さらに、学年が上がると部活動や学校行事で忙しくなり、塾に使える時間も変わってくるもの。今の学年だけでなく、1〜2年先の予定も見すえて選ぶと、途中で塾を替える手間を減らせるはずです。学年と目的ごとの考え方は、以下の通り。

子どもの学年に合う所から読んでみてください。

小学生は中学受験をするかどうかで集団塾か個別指導塾かが決まる

小学生・中学生・高校生の学年別に集団塾と個別指導塾のどちらが合うかの早見表

小学生の塾選びは、中学受験をするかどうかで大きく変わります。中学受験を目指すなら、小学校では習わない特殊算や難しい問題を体系的に学ぶ必要があり、受験までのカリキュラムが組まれた進学系の集団塾が中心になるでしょう。

一方で、学校の授業の復習や、苦手な算数・国語の基礎固めが目的なら、個別指導塾のほうが合っています。小学生のうちは、決まった時間に机に向かう学習習慣をつけることも大切な目的の1つ。学校で習ったばかりの単元をその週のうちに復習でき、分からないままにしない習慣も身につきやすいでしょう。

送り迎えが難しい家庭や、まずは家で気軽に始めたい場合は、個別指導も選べる小学生のオンライン塾を選ぶ方法もあるでしょう。中学受験の集団塾に通いながら、ついていけない科目だけ個別指導で補う家庭もあり、その場合は2つの塾の宿題の量に無理がないかを気にかけてください。

中学生は定期テスト対策か高校受験対策かで選ぶ塾の形が変わる

中学生は、内申点に関わる定期テストの対策と、高校受験に向けた入試対策の両方が必要になる時期です。どちらを重視するかで、合う塾の形が変わってきます。特に中1・中2のうちに苦手科目を作らないことが、受験学年の負担を減らす近道。

定期テストの点数や内申点を上げたいという目的なら、通っている中学校の教科書やテスト範囲に合わせて対策できる個別指導塾が向いているでしょう。テスト前だけ授業を増やせる塾なら、費用を抑えながら点数アップを狙えるもの。

一方で、上位の高校を目指して入試問題の対策を進めたいなら、地域の入試情報に詳しく、模試や志望校別の講座がある集団塾が力になります。部活動との両立に悩む場合は、部活後でも受けられるオンライン塾と比べてみるのもよいでしょう。

受験学年になってから塾を替えると、授業の進み方に慣れるまで時間がかかるもの。中2の終わりごろまでに、受験に向けてどちらの形で学ぶかを家族で話し合っておくと安心でしょう。

高校生は志望大学と苦手科目の数で予備校か個別指導塾かを選ぶ

高校生になると学習の内容が一気に難しくなり、学校や志望大学によって必要な対策も大きく分かれます。難関大学を目指して受験科目を広く対策したいなら、レベル別の講座がそろった予備校や集団塾が選択肢になるでしょう。

一方で、学校の授業についていけない科目がある、学校推薦型選抜や総合型選抜に向けて評定平均を上げたいといった目的なら、個別指導塾が向いています。苦手な1〜2科目に絞って受講すれば、費用と時間の負担も抑えられるもの。

また、高校生は部活動や通学の時間も長くなり、平日の夜に塾へ通うのが難しい生徒も少なくありません。映像授業やオンラインで個別に教わる形も含めて考えるなら、高校生におすすめのオンライン塾も参考になるはず。

自分で計画を立てて進められるかどうかも、塾の形を選ぶ大切な基準でしょう。計画を立てるのが苦手なら、学習の進み具合を一緒に管理してくれる担任や学習コーチがいる塾かどうかも確かめてみてください。

集団塾と個別指導塾の併用は苦手な科目だけに絞って考える

「集団塾と個別指導塾のどっちか1つに決められない」という場合は、両方に通う併用という方法もあります。例えば、受験対策は集団塾で進め、授業についていけない数学だけを個別指導塾で補うといった形でしょう。

併用をうまく続けるコツは、個別指導で教わる科目を苦手な科目だけに絞り、2つの塾で同じ内容を習わないようにすること。目的があいまいなまま両方に通うと、宿題と通塾の日が増えて復習の時間が減り、かえって成績が伸び悩むことがあります。

また、費用は2つの塾の分がかかるため、年間の総額を出して無理がないかを確かめておきたい所です。まずは1つの塾に通い、それでも補えない課題が見えてきた段階で、もう1つを足すかどうかを考えるのがおすすめ。

どちらの塾にも併用していることを伝えておけば、宿題の量や授業の内容を調整してもらえることもあるでしょう。

通塾が難しいならオンライン塾の集団型と個別型から選ぶ方法も

近くに通いやすい塾がない、部活動や習い事で通塾の時間が取れないという家庭には、自宅で受けられるオンライン塾という選択肢もあります。オンライン塾にも、集団塾と個別指導塾と同じように、大きく分けて2つの形があるでしょう。

1つは、プロの講師の授業を動画で見る集団型の映像授業。決まったカリキュラムで学べて料金も抑えやすい反面、自分で計画を立てて見続ける力が必要です。

もう1つは、講師とビデオ通話でつながり、1対1などで教わる個別型。マンツーマンのオンライン家庭教師のように、苦手な所を質問しながら進められるのが強みといえます。

自分で進められる子は映像授業、質問しながら学びたい子は個別型が向いているはず。学年別のおすすめは、この記事の学年別の項目で紹介した小学生・中学生・高校生向けのオンライン塾の記事で比べてみてください。

集団塾と個別指導塾に関するよくある質問

集団塾と個別指導塾の選び方について、保護者や生徒からよく寄せられる質問に回答します。塾の形の悩みは、入塾前の選び方だけでなく、通い始めてからの転塾や、成績が伸びないときの見直しなど、時期によってもさまざまです。

どの悩みでも大切なのは、塾の評判や友だちの選択よりも、わが子が授業を理解できているか、無理なく通い続けられているかという点。塾の形を変えるかどうかを考えるときも、テストの点数だけでなく、塾での様子や家での勉強の量を合わせて見ていきましょう。

迷ったときは、まず今通っている塾の講師や教室長に相談してみるのも1つの方法です。授業中の様子を知っている講師だからこそ、家庭では気づかない課題や、合う塾の形についての助言をもらえることもあるでしょう。

ここでは、塾の形を選ぶときと、通い始めてから迷ったときに多い4つの質問を取り上げました。

集団塾から個別指導塾に変えるならどんなタイミングがよい?

集団塾から個別指導塾への切り替えを考えたいのは、授業についていけない状態が続き、塾の時間が「分からないまま座っているだけ」になっているときです。塾内テストの点数が下がり続けている、宿題に手がつかない、塾に行くのを嫌がるといった様子は、見直しのサインといえるでしょう。

切り替える時期としては、学年が変わる春や、学期の区切りが選びやすいもの。新しい単元が始まる前なら、個別指導塾で前の学年の内容から復習し直す時間も取りやすくなります。季節講習の直前に替えると講習の費用が重なることもあるので、時期は塾に確かめておきましょう。

ただし、受験学年の途中で塾を変えると、カリキュラムや受験情報の面で不利になることもあります。すぐに転塾するのではなく、集団塾はそのままにして苦手科目だけ個別指導で補えないか、今の塾の講師に相談してから決めると安心でしょう。

個別指導塾に通っても成績が上がらないときはどうすればよい?

個別指導塾に通っているのに成績が上がらないときは、まず原因がどこにあるのかを確かめることが大切です。授業の内容が今の課題に合っていない、講師との相性がよくない、宿題や家での復習ができていないなど、理由は1つではありません。

塾の教室長や講師に、授業でどこまで進んだのか、どこでつまずいているのかを聞いてみましょう。授業の内容や目標を見直したり、講師を替えてもらったりするだけで、状況が変わることもあるはず。講師の側も、家庭の要望を聞くことで授業の進め方を見直しやすくなるもの。

また、週1回の授業だけで成績を上げるのは難しく、習った内容を家で解き直す時間が欠かせないもの。家での学習の量が足りない場合は、塾に宿題の量や進め方を相談するとよいでしょう。それでも変化がなければ、集団塾を含めて塾の形そのものを見直すことも考えてみてください。

おとなしい性格の子は集団塾より個別指導塾を選ぶべき?

おとなしい性格の子だからといって、必ず個別指導塾を選ばなければいけないわけではありません。口数が少なくても、授業を集中して聞き、分からない所を家で調べたり、授業後に講師へ質問したりできる子は、集団塾でも十分に力を伸ばせます。

大切なのは、性格そのものよりも「分からないときにどう動けるか」という点でしょう。分からないまま手が止まってしまう、質問できずに家でも解決できないという状態なら、講師に気づいてもらいやすい個別指導塾のほうが安心。

また、集団塾の中にも、少人数のクラスで授業をする塾や、授業後に質問の時間を設けている塾があります。体験授業で子どもが質問できたか、授業の後にどんな表情をしていたかを見て判断するのがおすすめ。子ども自身がどちらの教室で学びたいかも、大切な判断材料になるでしょう。

塾に通わず家庭学習だけで成績を上げることはできる?

塾に通わなくても、家での学習のやり方しだいで成績を上げることは十分にできます。学校の授業をしっかり理解し、教科書や問題集で復習する習慣が身についている子なら、まずは家庭学習で様子を見るのも1つの方法でしょう。

小学生なら、通信教育のタブレット教材を使って学校の予習や復習を家で進める方法もあります。ゲーム感覚で取り組める教材も多く、机に向かう習慣づけにも役立つもの。教材だけで進めると分からない所を後回しにしがちなので、保護者がときどき進み具合を見てあげると続けやすいでしょう。

ただし、分からない所を質問できる相手がいないと、つまずきがそのまま残りやすい点には注意が必要。家庭学習だけで成績が伸び悩むようなら、集団塾や個別指導塾、オンライン塾の体験授業を受けて、子どもに合う学び方を探してみてください。

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株式会社Frankelは「知識と発見の橋を築く」というミッションを掲げ、教育の分野での技術革新をリードし、より効果的でアクセスしやすい学習体験を実現するための取り組みを推進してまいります。

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